近日中に菱形PSE付きDALI BUS電源の販売をスタートするにあたり、「低予算で照明制御DALIを利用する方法」という動画を作成しました。
DALI機器も予算の少ないプロジェクトで使えるようなものが増えてきましたが、今後は「DALI人材」がとても重要なポイントになります。
ぜひ、今のうちから社内で制御がわかる「DALI人材」を育成することを強くおすすめします。
なにはともあれ、ぜひとも、動画をご覧ください。(25分と長いけど)
使用した資料はこちら(ダウンロードできます)
DALIは高価だが、ポイントを押さえれば安く使える
「DALIを使いたいんだけど予算が合わなかった」とか「DALIで提案したんだけど結局VEでDALIが入らなかった」とか、そういう話を耳にすることが結構あります。
たぶん、日本国内で照明業界に関わってる人のほとんどが「DALIって高いよね」と思っているのではないでしょうか。
・DALI機器の値段
・制御BOX
・技術料
実際、DALIは高度なことを行う案件で使用されることが多く、お値段もそれなりに高価。
しかし、簡単な案件であれば以下の3つのポイントを押さえることで、PWM調光とほぼ近い予算感で使うことができます。
- PSE付きDALI BUS電源を使う
- DALIスイッチで出来ることを知る
- DALI人材を育てる
今回は、この3つのポイントについて順番に分かりやすく解説していきます。
ポイント1:PSE付きDALI BUS電源を使う
主に、DALI BUS電源を入れるために使用する制御BOX。
この制御BOXを使うとそれなりのお値段がかかってしまいます。
海外製のDALI BUS電源の多くは菱形PSEを取っていないため、制御BOXの中に入れる必要があります。
また、中にはDALI BUS電源とDALIの機能を持った機器が一体型になっているDINレールにつけるタイプの器具もあります。
今回、菱形PSE付きのDALI BUS電源をスマートライトが販売することになりました!
このDALI BUS電源は天井裏に設置することができるので、制御BOXを作る必要がありません。
そのため、費用を大きく抑えることができますよ。
詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
【動画】サンプル到着!菱形PSE取得DALI BUS電源を5月に発売します
ポイント2:DALIスイッチで出来ることを知る
DALI機器は、以下のようにシステム機器・マスター機器・スレイブ機器の3カテゴリに分けることができます。
カテゴリ | 機器名 |
---|---|
システム | DALI BUS電源 |
コンフィグレーター | |
マスター | スイッチ |
センサー | |
スレイブ | DALI照明器具 |
DALI電源 | |
DALIコンバーター |
通常、DALI運用時には師匠であるDALIマスターが弟子であるDALIスレイブに対して「50%の明るさで点灯しなさい」や「消えなさい」と命令を出します。
このようにDALIマスターはDALIスレイブに様々な命令を出すことができますが、グループ分けやグループ変更を行うことはできません。
そこで必要となるのが、神様であるDALIコンフィグレーター。
DALIマスターやDALIスレイブに比べて高価なDALIコンフィグレーターは、照明器具の設置時やグループ変更時などに欠かせないものです。
しかし、最初に一度設定してしまえば、器具を追加したりグループ変更を行ったりしない限り、DALIコンフィグレーターは必要ありません。
たまにDALIマスターとDALIコンフィグレーターを混同してしまっている人がいますが、DALIマスターでもできる作業を高価なDALIコンフィグレーターに任せてしまうと、どうしても費用は高くなってしまいます。
DALIマスターには安価なものもたくさんあるので、こういったDALIスイッチをDALIマスターとして使うことで、コスト的にPWM調光と大きく変わらずに物件の見積もりができるのではないでしょうか。
動画ではここで紹介した3種類のDALIスイッチを実際に使用している映像も載せていますので、ぜひご覧くださいね。
ポイント3:DALI人材を育てる
DALI人材とは、DALIに関する知識と技術を持っている人のことです。
DALIの知識と技術を持った人材がいれば、施工時のトラブル対応やコンフィグレーションが必要となった時に外注ではなく内部で処理することができるようになります。
今後は『社内でDALIに詳しい人材を育成する』ことが非常に重要になると思います。
トラブル時の原因究明やコンフィグレーションなどを行える人材が社内にいればいるほど、コストをかけられない現場にもDALIを入れやすくなりますし、複雑な案件でもDALIを絡めて利益率の高い商売ができるようになりますので、社内でDALIを扱える人材を育てることを強くおすすめいたします。
まとめ
今回は、低予算でDALIを使う3つのポイントについて簡単に説明しました。
1つめは『PSE付きDALI BUS電源を使う』
2つめは『DALIスイッチで出来ることを知る』
3つめは『DALI人材を社内で育てる』
DALI器機は、使いやすく安価なものが続々と生み出されています。
しかし、DALIに関する知識や技術は意識的に取り組まなければ習得することができません。
DALIに関する高い知識と技術を有する人材をいかに育て上げるか。
『DALIを安く扱えるかどうか』は人材にかかっているといっても過言ではありません。
アフターコロナの時代は確実に制御が重要になってきます。
皆さんと一緒に照明制御でビジネスができると嬉しいです。
私に何か出来ることありましたら、お気軽にご相談ください!