DALI失敗談:アドレス1つだと思った器具が2つ必要だった件

DALIの使いにくさのひとつにアドレスが64までしかないところがあります。

もし、このアドレス数でカバー出来ない場合は、もうひとつのDALIネットワークをつくるためにDALI BUS電源やゲートウェイなどをもう一組追加で用意する必要があります。

最近納入した物件で、事前にひとつの器具にDALIアドレスが2つあったことを確認しなかった為、ドタバタしたケースを紹介します。

今回の器具

今回設置した器具はスクエアタイプのLEDのベースライトで、LEDモジュールが3つ利用されているタイプ。共通のベースに別売りのLEDユニットを組み合わせることで色温度や全光束のラインナップが揃っています。消費電力は84W〜104W。

DALI

調色やフルカラータイプの器具であれば複数のアドレスが必要になる意識があったのですが、単色のベースライトだったのでそこを注意することをすっかり忘れていました。

アドレス設定がうまくいかない?

照明器具の設置と信号線の配線が終わり、いざ、アドレス設定を行う際に異変がおきました。

症状としては設置した器具にアドレスがふられないのと、真ん中のLEDモジュールやサイドのモジュールだけが点灯する照明器具があったことでした。

DALI

DALI

自分の中では単色の器具なので、センターやサイドだけ点灯するのは器具の不具合と思ったのと、アドレスがうまく設定できないのは、DALI信号線の配線に不具合があると考えました。

それぞれの問題を明確にするために、DALI信号線で分岐しているところを外し信号線で接続された器具を少なくし下記のプロセスで検証を行いました。

  1. BroadCast ALLで点灯・消灯のコマンドを試す
  2. DALIアドレスの設定
  3. 器具の名称設定

Broadcast ALLで点灯・消灯のコマンドを試す

まずはDALIのネットワーク自体が正常なのか、単体の器具の問題なのかを検証するために、Broadcast All(全部の器具)にRecall Max Level(全点灯)とOff(消灯)のコマンドを送ります。

これで動作すればDALI配線がショートなどにより不具合が発生しているのか、DALIネットワーク自体は正常だけど個々の器具で不具合が起こっているかが確認できます。

DALIアドレスの設定

DALIアドレスが正常であるということが確認できたら、アドレッシングを行い正常に動作する器具とそうでない器具を確認します。

器具の名称設定

正常にDALIアドレスの設定ができた器具には、どこの器具なのかをひと目でわかるように名前を設定します。(Triconic Master Configrator上)。

以上のように3つのプロセスで検証、正常なものは器具名称を設定することで、ようやく状況がわかりました。

1つの器具に2つのアドレスがあった

DALI

結果的に、LEDモジュールのセンターだけ点灯したりサイドだけ点灯したりするのは一部の器具だけではなく、正常に点灯する器具は全て同じように動作することがわかりました。つまり、仕様だと。

実際に後から照明器具の仕様図を確認したところ、

  • 本器具は2台のDALI対応LED電源で構成されています
  • 本器具をDALI制御するためには2つのアドレスを割り当てる必要があります

と記載されていました。

まとめ

今回の現場は元々DALIアドレスの割当に余裕があったのでそのまま導入ができましたが、もっと多くのDALI器具を設置する現場でアドレスに余裕がなかったら、必要な機器も増えて設計も変える必要になるので肝を冷やしました。

今後は照明器具が単色だからDALIアドレスが1つであると決めつけることなく、しっかりと使用する器具ごとに必要とするアドレスを仕様図にて確認することにします。

この記事を書いた人

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中畑隆拓

日本ピー・アイ株式会社
照明制御が得意です。
Node-REDを使ってIoT機器の情報を読み込み、DALI-APIを叩いて制御しています。

今後、設備の制御はNode-REDのようなソフトウェアが中心になると実感していて、いろんなところで講演してます。

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