今年の3月にドイツのフランクフルトで開催されたLight&Buildingsに行ったとき、KNXのブースでKNX IoTの説明がありました。
ざっくりと誤解があるかもしれないのですが私の理解を書いてみると、「KNX IoT」ではKNX機器の情報がJSON(ジェーソンというデータ形式)で外部のネットワークから取得でき設定ができる。
そのもとになっているテクノロジーはFairhair Allianceで設定しており、KNXもこのアライアンスに加わっています。
KNX IoTは次回のLight&Buildings2020でお披露目する予定。とのことでした。
今回はこのFairhair Allianceのサイトをチェックしてみます。
The Fairhair Alliance
こちらがサイト。Fairhairはフェアヘアと呼ぶのかな?
まずはAbout Fairhairをみてみましょう。
About Fairhair: フェアヘアとは?
Fairhair is an alliance of leading companies from the lighting, building automation, semiconductor and IT industries that aims to facilitate the Internet of Things (IoT) for commercial buildings.
Fairhairは、照明、ビルオートメーション、半導体、IT業界などのリーディングカンパニーとの提携で、商業ビルのIoTを促進することを目指しています。
(画像は Fairhair overviewから引用)
Convergence of building systems with IT facilitates IoT for commercial buildings. Each data point and sensor will be able to communicate and interact with each other, and benefit from end-to-end security for all connected devices.
ITシステムやIoTを使ってビルディングシステムを統合。 各データポイントとセンサーは、互いに通信し相互作用でき、接続されているすべてのデバイスのがセキリティで保護されます。
(画像は Fairhair overviewから引用)
Fairhair’s approach is to adapt existing IP technologies to the requirements of building control, enabling successful ecosystems and building applications for the IoT.
Fairhairのアプローチは、既存のIP技術をビル管理の要件に適合させ、すでにある設備制御とつなぎ、IoTのアプリケーションを構築することです。
以上がFairhair overviewにかかれている内容です。
要約すると、Fairhairとは照明やビルディングオートメーション、半導体、IT業界などの有力な企業同士が提携し、商業ビルにおいてセンサーやIoT機器、設備機器などとビル全体の管理システムとクラウドシステムをつないで制御し、その全てにおいてセキリティを保護するためのシステムといったところでしょうか。
現在は、設備業界とIT業界の間には大きながギャップがあり、ITの人間にとって簡単にできることが設備にもちかけるとものすごくコストがかかったり、実現できなかったりするケースがあります。
たとえば、照明をAPIで操作するなんて簡単にできそうな気もしますが、実際に商業ビルの現場でそれを実現するにはかなり厳しいハードルが立ち上がるでしょう。
Fairhairアライアンスが実運用フェーズに入ると、APIで照明を制御する、設備を制御するといったことも当たり前になるかもしれません。
Fairhair Alliance Members フェアヘア・アライアンスのメンバー
Fairhair Allianceのメンバーには
1.Sponsor Members
2.Regular Members
3.Liaison Members
以上3つのメンバーシップがあります。
元Philips LightingのSignifyとOSRAM、ルートロンがSponsor memberに、KNXとツントーベルがRegular Member、BACnetとzigbeeがLiaison memberにはいっています。
おもったよりもメンバーが少ないというのが第一印象でした。
今後、ジョンソンコントロールズやアズビルなどが参入するようなことはあるのでしょうか?
まとめ
2018年3月のLight & BuildingのKNX IoTにて紹介があったFairhairアライアンスについて調べてみました。
IoTの普及により、設備業界にもとめられるのはセキリティと接続製の良さです。Fairhairアライアンスは、業界を代表する大きな企業や団体同士がこの問題を解決するべく立ち上げた提携のようです。
しかし、これから大きくなる技術としてBlockchain(ブロックチェーン)というものがあります。
一般にはビットコインなどの仮想通貨のイメージが大きいですが、セキリティの点とポイントとポイントで確実にデータを受け渡す方法としてはこちらの動向もチェックしておく必要があります。
たとえば、こちらの会社。
Blockchainに位置情報を付加したもののようです。
新しい技術が次から次へと現れ、そして消え、でも確実に私達の業界の設備制御は新たに次の時代へと進み始めています。
なにか気になる技術や話題などありましたら、私なりにこのブログで解説してみますので、お問い合わせフォームよりご連絡ください。