KNXには世界中のメーカーが様々なデバイスを製造しており、どうやって設定したらいいのか?どうやって使ったらいいのか?など、経験を重ねないとわからないことだらけです。
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今回、トルコのKNXメーカー Interra社のComobモジュールについて検証をしたので、その記録を記事として残します。
Comboモジュールとは?
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Comboモジュールとは、上の図にあるとおり、熱、照明、シャッター/ブラインド、ファンコイルなど、さまざまな設備の制御を行うことのできる多目的デバイスです。
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デバイスはこんな感じ。こちらは型番ITR504-16Aという4つの出力があるタイプです。
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でも、同じラインナップで出力が24もある大型のデバイスもあります。たまにホテルの1部屋の設備を複数のIn/OutがあるKNXデバイスで制御しているようなケースもあります。
シャッター/ブラインドはラインボルトと24V
今回の検証はKNXベーシックトレーニングでシャッター/ブラインドを制御する項目があり、そのデバイスとしてこのComboモジュールを使うので、接続方法やETS上での設定方法を調べています。
シャッター/ブラインドについては、ライボルトと24VDCの2種類ありますが、それぞれで接続が異なるようです。
ライボルトのシャッター/ブラインドデバイスとして使う場合
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こちらが接続図。Mがモーターですね。
ラインボルトの場合はOut1とOut2の2つの出力で接続します。
上の図が、ETSでこのデバイスのParameterを”Shutter/Blind”にしたときの表示です。
こちらでも、Using Out1+Out2で2つの出力を使用することが表されています。
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また、Scenesという項目があり、KNX-DALIゲートウェイと組み合わせれば、照明シーンに合わせてブラインドやシャッターの状態もシーンとして登録することができます。
ETSというソフト上で簡単に照明とブラインドを組み合わせたシーンを作れるところは、KNXの便利なところですよね。
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こちらがグループオブジェクト。Up/Down、Slat Angle/Stopという動きについての1bitのデータや、SceneやSlat/Blind Positionといった1byteの位置についてデータ、Wind、Rain、Frostといった1bitのアラームデータなどがあります。
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ちなみに、Wind,Rain,Frostといったアラームを受け取ったときと受け終わったときにどんな挙動をするのかが、Parameterとして設定できます。
24VDCのシャッター/ブラインドデバイスとして使う場合
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こちらが24V DCのシャッター/ブラインドデバイスとして使う場合の接続図。かなり複雑。
見た感じ、Up/Downで2つ、Slatアングルを調整するのに2つ使っているような感じです。
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ETSにてデバイスのParameterからArrangementを”Shutter/Blind24V”にしたところ。Out1,Out2,Out3,Out4と4つの出力を使います。
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24V DCだとライボルトと比較して倍の出力を使用しますが、それ以外の機能は同じようです。
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こちらがグループオブジェクトです。
まとめ
ということで、ざっとKNX Comboモジュールの検証をしてみました。
過去私が受けたKNXベーシックトレーニングでは、実物のブラインドを使用せず、Upのときは赤いLEDが点灯、Downのときは緑色のLEDなどで代用していたので、その場合はライボルトのシャッター/ブラインドをParameterとして使うけど、実際に点灯するのは24V DCのLEDというやり方でできそうです。
あと、昨年、24V DCのブラインドは購入しているので、実物を取り付けての検証はまたやっていきたいと思います。