ETSを使ったKNXプロジェクトチュートリアルの3回目です。
ETSとKNXデバイスを接続するための準備
前回までおこなったETSの設定を、KNXデバイスに書き込む作業を行います。
![IMG_2608.JPG IMG 2608](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_2608.jpg)
まずはKNX USB InterfaceとPCをUSBケーブルで接続します。
![05 15.24.03 (1).jpg 05 15 24 03 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.24.03-1.jpg)
ETSを立ち上げたら① “Bus”というタブをクリック。② Discoverd Interfacesに接続したKNX USBインターフェースが表示されるのを確認しクリックします。
③ TESTボタンを押し”OK”と表示されたら”Select”ボタンをおします。
![05 15.26.40 (1).jpg 05 15 26 40 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.26.40-1.jpg)
これで、Current Interfaceに用意したKNX USBインターフェースが表示されれば、ETSとKNXデバイスを接続するための準備はOKです。
KNXデバイスにETSで行った設定を書き込む
![05 15.27.58 (1).jpg 05 15 27 58 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.27.58-1.jpg)
上に表示されるOverviewをクリックして自分のプロジェクトを開きます。
![05 15.29.17 (1).jpg 05 15 29 17 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.29.17-1.jpg)
BuildingからまずはComboモジュール(ブラインド・スイッチアクチュエータ)をクリックします。
![05 15.30.45 (1).jpg 05 15 30 45 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.30.45-1.jpg)
Downlaodの横の▼をクリックすると、Downloadのメニューが広がるので、この中から”Download all”を選びます。
![05 15.33.02 (1).jpg 05 15 33 02 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.33.02-1.jpg)
Pending Operationsというウィンドウがあらわれ、”Please press programming button”というメッセージが表示されます。
これは、どのKNXデバイスにアプリケーションをダウンロードするのか、KNXデバイスのスイッチを物理的に押してETSに知らせるための作業です。
![IMG_2611.JPG IMG 2611](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_2611.jpg)
Comboモジュールにある”Adr.”というボタンを押し赤くランプが光ればOKです。これがプログラミングボタンと呼ばれ、メーカーや製品によってボタンの位置が違ったりするので、新しいデバイスを使うときはプログラミングボタンがどこなのかチェックしておきましょう。
![05 15.36.34.jpg 05 15 36 34](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.36.34.jpg)
アプリケーションがこのデバイスにダウンロードされ完了です。
次はKNXスイッチにもダウンロードしてみましょう。
![05 15.38.57 (1).jpg 05 15 38 57 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.38.57-1.jpg)
同様にDownload allを選びます。
![IMG_2613.JPG IMG 2613](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_2613.jpg)
KNXスイッチのプログラミングボタンはこちらです。ここを押します。
![05 15.42.50.jpg 05 15 42 50](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.42.50.jpg)
おや? “Download(all): Failed”と表示されました。なにかトラブルがあったようです。
ETSでDownloadがうまくいかなかったときの対応方法
![05 15.43.50 (1).jpg 05 15 43 50 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.43.50-1.jpg)
▼を押すと詳細が表示されます。
“The individual address is already in use by another device.”、つまり、KNXデバイスに設定したIndividual addressがすでに他のデバイスに割り当てられていてエラーが発生しているようです。
おそらく、前回、他のだれかが”1.1.1″というIndividual addressを他のデバイスにDownlaodしていたようですね。
この”1.1.1″がふられているKNXデバイスを探してみましょう。
![05 15.58.10 (1).jpg 05 15 58 10 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-15.58.10-1.jpg)
ETSには診断や調査のためのいろんなツールがあり、今回はDiagnosticsからDevice Infoという機能を使います。ETSのボタンを押し、Busのタブをクリック、左側の”Device info”をクリックすると、”Read Drvice info”というフォームが出るので、ここで調査する”1.1.1″のIndividual addressを入力し”Read”ボタンを押します。
![05 16.01.22 (1).jpg 05 16 01 22 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-16.01.22-1.jpg)
該当するIndividual addressのデバイス情報が表示されました。見たところJung社のデバイスなので、今回のデバイスの中では、Jung社のKNX Universal DimmerにこのIndividual addressが振られているようです。
1.1.1のIndividual addressが振られたKNXデバイスの修正
![05 16.05.19 (1).jpg 05 16 05 19 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-16.05.19-1.jpg)
では、1.1.1が振られている調光アクチュエータについて、Download allしてみましょう。
![05 16.09.06.jpg 05 16 09 06](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-16.09.06.jpg)
と思ったら、このデバイスのIndividual addressである1.1.3もすでに他のデバイスで使用済みのようです。
なので、このデバイスのIndividual addressを修正します。
![05 16.10.38 (1).jpg 05 16 10 38 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-16.10.38-1.jpg)
PropertiesからこのデバイスのIndividual addressを1.1.50に変更しました。これでDownload allしてみます。
![05 16.12.04 (1).jpg 05 16 12 04 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-16.12.04-1.jpg)
今度はうまくいったようです。これで、1.1.1も空いたはずなので、KNXスイッチのほうもDownload allしてみます。
![05 16.13.51 (1).jpg 05 16 13 51 1](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/05-16.13.51-1.jpg)
Downloadも正常終了しました。以上でETSで設定した内容がKNXデバイスに書き込まれました。
KNXデバイスで確認
KNXデバイスで動作するか確認してみましょう。
![IMG_2618.JPG IMG 2618](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_2618.jpg)
KNXボタンを押します。
まずは1段目の左を押すと、
![IMG_2619.JPG IMG 2619](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_2619.jpg)
赤いLEDが点灯しました。
![IMG_2620.JPG IMG 2620](https://digital-light.jp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_2620.jpg)
今度は1段目の右側のボタンを押すと、LEDが消灯しました。
まとめ
以上で無事にETSでおこなった設定がKNXデバイスに反映されていることが確認できました。
次回はKNXの機能の中でとても重要なSTATUSを利用する方法をETSで行います。